FDG-PETで軽度集積を認めた肺MALTリンパ腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of Pulmonary Mucosa-associated Lymphoid Tissue Type Lymphoma with Low-grade Accumulation of 18-fluorodeoxyglucose on Positron Emission Tomography

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抄録

背景.肺MALTリンパ腫は比較的稀な疾患で,本疾患に対するFDG-PET施行例の報告は少ない.症例.60歳,女性.咳と全身倦怠感を訴え,胸部CTが施行され,右下葉に1.5 cmの腫瘤を認めた.FDG-PETで腫瘤に一致してFDGの軽度集積を認め,炎症性病変または肺癌が疑われた.VATS下針生検にて形質細胞腫またはリンパ腫が疑われ,肺部分切除術を施行した.切除標本の病理組織診断では,形質細胞への著明な分化を示した肺MALTリンパ腫であった.結論.肺MALTリンパ腫に対しFDG-PETを施行した報告例は,検索し得る限り自験例も含め10例のみで,8例がPET陽性,2例が陰性であった.FDG-PET陽性の肺腫瘤に関し,鑑別診断の一つとして肺MALTリンパ腫を考慮するべきである.FDG-PETで軽度集積を認めた肺MALTリンパ腫の1例を経験したので報告する.<br>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 48 (1), 56-61, 2008

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (23)*注記

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