陰影が入院後改善し,外泊により悪化したMycobacterium avium症

• 恐田 尚幸

  防衛医科大学校呼吸器内科

• 小林 英夫

  防衛医科大学校呼吸器内科

• 叶 宗一郎

  防衛医科大学校呼吸器内科

• 元吉 和夫

  防衛医科大学校呼吸器内科

• 相田 真介

  防衛医科大学校検査部

• 尾関 雄一

  防衛医科大学校呼吸器外科

書誌事項

タイトル別名

• A Case of Mycobacterium Avium Infection, Improved After Admission, Worsened in Home

抄録

背景.近年,基礎疾患のない健常人に発症する過敏性肺炎類似の非結核性抗酸菌症が報告されている.症例.65歳女性が検診にてびまん性陰影を指摘され,胸部CTでは中葉無気肺,びまん性粒状影,縦隔・肺門リンパ節腫脹が見られた.入院後1週間で,リンパ節の縮小・肺野病変の軽減が見られたが,自宅外泊により再悪化し,帰院により再改善した.外科的肺生検を行ったところ,リンパ節・肺組織より類上皮細胞肉芽腫と細気管支炎を認めた.また,中葉の組織培養からMycobacterium aviumを検出したが上葉からは陰性だった.過敏性肺炎類似の病態合併を考慮し,転居+化学療法を行い,改善を示しつつある.結論.過敏性肺炎類似の経過を示す非結核性抗酸菌症はhot tub以外の環境からも発症しうる.本症例は,感染と過敏性肺炎類似の二つの病態を呈した.

収録刊行物

• 気管支学

  気管支学 30 (2), 80-85, 2008

  特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

キーワード

• 非結核性抗酸菌
• Mycobacterium avium
• 過敏性肺炎
• Hot tub lung

詳細情報

• CRID: 1390001204752120576
• NII論文ID: 110006656236
• NII書誌ID: AN00357687
• DOI: 10.18907/jjsre.30.2_80
• ISSN: 21860149
• ISSN: 02872137
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008179832
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可