結核性仮性腹部大動脈瘤の1例

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タイトル別名
  • Tuberculous Mycotic Pseudoaneurysm of the Abdominal Aorta

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抄録

症例は54歳,男性.右下腹部痛精査中に腹部 CT で嚢状腹部大動脈瘤を指摘された.短期間での増大がみられたため手術適応と考え,人工血管置換術を施行した.術後病理診断で結核性大動脈瘤と診断された.肺結核に準じた化学療法を施行しており,経過は良好である.結核性大動脈瘤は非常に希な疾患であるが,嚢状・仮性動脈瘤が大部分であり,急速に拡大し破裂する危険性が高いため,早期治療が重要な疾患である.文献的には,手術と薬物療法の双方が必要である.本症例のように活動性の結核病巣がなくても仮性動脈瘤の原因として考慮に入れなければならない疾患の一つである.

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