イネ穎果の登熟と穂上位置及び開花時期との関係

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タイトル別名
  • Correlation of Nodal Position of Spikelet in Panicle and Date of Anthesis with the Grain Ripening of Rice
  • 作物生理・細胞工学 イネ穎果の登熟と穂上位置及び開花時期との関係
  • サクモツ セイリ サイボウ コウガク イネ エイカ ノ トウジュク ト ホジョウ イチ オヨビ カイカ ジキ トノ カンケイ

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抄録

イネ4品種を用いて, 1穂内の穎果の粒重変異と穎花の穂上位置や開花時期との関係について検討した. 1次枝梗では, 登熟中期までは上位の枝梗ほど粒重成長は旺盛であるが, 後期には差異が消滅した. しかし, 2次枝梗では, 上位の枝梗と下位の枝梗の成長差が後期まで持続した. 各穂軸節位の最終粒重は2次枝梗より1次枝梗で明らかに大きかった. 穎花の開花時期と最終粒重との関係では, 2次枝梗において有意な相関関係が認められ, 相対的に早く開花した穎花ほど粒重が大きくなる傾向があった. しかし, 1次枝梗では差異が明瞭ではなく, 1次枝梗と2次枝梗とでは粒重成長と穂上位置との関係において, 明らかに異なる傾向が認められた. 地上部部位別乾物重の変化において, 稈重は登熟前期に減少したが後期には再び増加し, 稈への同化産物の再蓄積が認められた. 登熟後期における2次枝梗での粒重変異は, 同化産物不足に直接起因するものではなく, 分枝構造上の特徴や器官の老化等が関与していることが考えられた.

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参考文献 (37)*注記

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