書誌事項
- タイトル別名
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- A Case of Idiopathic Pulmonary Fibrosis Exacerbated by Anti-cancer Chemotherapy Complicated with Central Type Squamous Cell Carcinoma of the Lung
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抄録
背景.特発性肺線維症(IPF)では肺癌の合併する確率が高くなるが,肺癌合併とIPF増悪との関連は不明である.症例.60歳男性.胸部不快感にて当院を初診.胸部CT,肺機能検査より特発性肺線維症を疑われた.初診後約3カ月の経過で労作時呼吸困難,胸部X線上の間質影及び低酸素血症の増悪をきたした.気管支鏡検査にて右上葉支の入口部狭窄及び壁不整を認め,気管支擦過細胞診で扁平上皮癌と診断された.呼吸機能低下のため,化学療法を選択した.化学療法開始後第7日目より発熱を認め,その後呼吸状態の悪化が進行し,入院後第34病日に呼吸不全にて死亡.剖検にて通常型間質性肺炎及びびまん性の肺硝子膜形成を認めた.結論.本症例はIPFの増悪期と合併した中枢型の扁平上皮肺癌の進行時期とが同時期であり,肺癌に対する治療中に急性増悪をきたした.IPF合併肺癌の治療においては化学療法の適応判断は慎重に行うべきである.
収録刊行物
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- 気管支学
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気管支学 30 (3), 133-138, 2008
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679728014464
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- NII論文ID
- 110006687136
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- NII書誌ID
- AN00357687
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- ISSN
- 21860149
- 02872137
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可