内頸動脈閉塞にまで至った浸潤型真菌性副鼻腔炎の1症例

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タイトル別名
  • Internal Carotid Artery Occlusion caused by Invasive Fungal Paranasal Sinusitis

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抄録

真菌性感染症は,宿主の免疫力低下が主な原因とされ,免疫抑制剤,ステロイド頻用により近年増加傾向にある.本疾患の多くは,肺や副鼻腔などの器官に限局した非浸潤型であるが,稀に周囲組織構造を破壊し浸潤型の傾向を呈する場合がある.特に,中枢神経系に浸潤した場合は予後不良である.今回われわれは,難治性Vogt-小柳-原田症候群に対する長期ステロイド投与により真菌性副鼻腔炎を発症し,頭蓋内内頸動脈閉塞へと進展したきわめて稀な症例を経験した.浸潤型真菌感染症の予後は不良であり早期発見,早期治療が特に重要である.本疾患の可能性を常に考慮に入れ日常診療に取り組むべきである.

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