和歌山県沿岸の養殖漁場における環境指標としての酸揮発性硫化物含量の有効性とその基準値の設定の試み

  • 上出 貴士
    和歌山県農林水産総合技術センター水産試験場増養殖研究所

書誌事項

タイトル別名
  • Validity of acid volatile sulfide as environmental index and experiment for fixing its standard value in aquaculture farms along the coast of Wakayama Prefecture, Japan
  • ワカヤマケン エンガン ノ ヨウショク ギョジョウ ニ オケル カンキョウ シヒョウ ト シテノ サン キハツセイ リュウカブツ ガンリョウ ノ ユウコウセイ ト ソノ キジュンチ ノ セッテイ ノ ココロミ

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抄録

夏季の海底堆積物の酸揮発性硫化物(AVS)含量は有機物負荷を適切に反映し,有機物負荷の履歴を反映した指標として知られるマクロベントスとも関係がみられ,養殖漁場の環境指標として有効であると考えられた。また,全有機態炭素(TOC)含量及び AVS とマクロベントスの生物量の関係から AVS 値 0.22 mg g-1 以下を「健全な漁場」,0.22~0.43 mg g-1 を「富栄養化が進行しつつある漁場」,0.43~0.71 mg g-1 を「要注意漁場」,0.71 mg g-1 以上を「危機的漁場」として位置付けが可能であった。<br>

収録刊行物

  • 日本水産学会誌

    日本水産学会誌 74 (3), 402-411, 2008

    公益社団法人 日本水産学会

被引用文献 (10)*注記

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参考文献 (54)*注記

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