六条オオムギの精麦白度関連形質の要因解析と品種特性

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タイトル別名
  • Varietal characteristics affecting pearled grain whiteness in six-row barley varieties for pearling use
  • ロクジョウ オオムギ ノ セイバク ハクド カンレン ケイシツ ノ ヨウイン カイセキ ト ヒンシュ トクセイ

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抄録

長野県農事試験場が育成した精麦用六条オオムギ品種のミノリムギ,シュンライ,ファイバースノウ,シルキースノウについて5年間の千粒重,硝子率,粒厚分布,55%搗精時間,55%精麦白度,砕粒率,完全搗精粒率,黒条線支配率,30%搗精粉ペースト色相を調査した.形質間相関係数を算出した結果,精麦白度との間に2.6 mm以上の粒厚分布で正の,黒条線および硝子率で負の有意な相関がそれぞれ認められた.重回帰分析の結果,これら3形質で精麦白度の変異の約80%を説明できた.精麦白度へのそれぞれの寄与の大きさは,粒厚分布>黒条線支配率>硝子率の順であり,またこれら形質の遺伝率は,0.56~0.71と中位の値を示した.しかし,精麦白度そのものに有意な品種間差は認められず,遺伝率(0.26)も低かった.このため今後現在の普及品種より更に精麦白度が高い品種の育成には,精麦白度のみならず,粒厚分布,黒条線支配率および硝子率を同時に選抜することで精麦白度の選抜効果を補う必要があると考えられた.<br>

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