原発性肺アスペルギローマの1切除例

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  • A resected case of primary pulmonary aspergilloma

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抄録

肺アスペルギローマは既存の肺内空洞病変にアスペルギルス菌体が定着,増殖することで成立するとされる.既存病変としては結核によるものが最も多い.今回我々は既存病変の明らかでない,比較的若年の男性に発生した原発性アスペルギローマと考えられる1例を経験したので報告する.症例は50歳,男性.咳を主訴に近医を受診した.胸部レントゲンにて肺膿瘍と診断され,当院へ紹介となった.右上葉に壁不整な空洞性病変を認め,気管支鏡検査にて肺アスペルギルス症と診断した.他肺葉に病変を認めず,右上葉切除術を行った.病理学的には拡張した気管支からなる空洞と内部にアスペルギルス菌塊を認め,肺アスペルギローマと診断した.本症例は既存の肺疾患を認めず,原発性肺アスペルギローマと考えられた.

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