産直住宅活動の地域産業にあたえる影響 : 岐阜県を事例として

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  • An Impact of SANCHOKU Housing on the Local Industry
  • サンチョク ジュウタク カツドウ ノ チイキ サンギョウ ニ アタエル エイキ

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抄録

近年,地域材の需要拡大策の一つとして産地の製材品等を消費者に直接提供する産直住宅活動が注目されるようになり,平成8年度「林業白書」にもその取り組みが紹介されている。本報告は全国各地で展開されるようになった産直住宅活動の発祥地である岐阜県および同県加子母村を事例として取り上げ,その活動が地域の林業および建築業にどのような影響をあたえているか,地域材振興に関してどれだけの意義を持つものかを考察するものである。1980年に岐阜県東濃地域で始まった産直住宅活動は,良質な東濃ヒノキ材を使用した高級住宅・昔から「飛騨の匠」と呼ばれる大工技能者の蓄積・需要地の名古屋に近い地の利,という特徴を活かしてこれまで実績を重ねてきた。その取り組みは地域材の需要を拡大すると同時に,産業連関的に地域関連産業の振興にも大きく貢献している。しかし一方では,今後とも産直住宅活動を継続・発展させていく上で,大工技能者の高齢化・高級住宅需要の伸び悩みといった問題も指摘されるようになっている。

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