北海道北部，大曲断層近傍の背斜成長の開始時期

• 石井 英一

  (独)日本原子力研究開発機構幌延深地層研究ユニット

• 安江 健一

  (独)日本原子力研究開発機構東濃地科学研究ユニット

• 大平 寛人

  島根大学総合理工学部地球資源環境学科

• 古澤 明

  (株)古澤地質

• 長谷川 健

  北海道大学大学院理学院自然史科学部門

• 中川 光弘

  北海道大学大学院理学院自然史科学部門

書誌事項

タイトル別名

• Inception of anticline growth near the Omagari Fault, northern Hokkaido, Japan
• ホッカイドウ ホクブ オオマガリ ダンソウ キンボウ ノ ハイシャ セイチョウ ノ カイシ ジキ

抄録

北海道北部，大曲断層近傍の背斜成長の開始時期を知るために，同背斜軸部周辺の新第三紀珪質岩を対象にボーリングコア観察，露頭観察および室内分析（火山灰分析・FT年代測定）を行い，挟在する凝灰岩層の記載岩石学的特徴と堆積年代，珪藻質泥岩と珪質泥岩の境界面（opal-Aとopal-CTの続成境界面）の深度分布，および岩石の有効間隙率を明らかにした．凝灰岩層の対比から，2層の凝灰岩層（HT1, HT2）が背斜軸部周辺で追跡でき，HT1から約2.9 Ma，HT2から約2.2 MaのFT年代を得た．これらの凝灰岩層とHT2の最大埋没深度に基づき背斜軸部周辺の約2.9 Ma以降の堆積速度を検討すると，約2.2 MaからHT2最大埋没時（遅くとも約1.0 Ma）の間に背斜軸部の堆積速度が周囲より有意に遅くなり始めたことが示唆される．このことから，約2.2～約1.0 Maの間に大曲断層近傍の背斜成長が開始したと考えられる．

収録刊行物

• 地質学雑誌

  地質学雑誌 114 (6), 286-299, 2008-06-15

  一般社団法人 日本地質学会

キーワード

• anticline growth
• fission-track age
• Omagari Fault
• opal-A/opal-CT boundary
• sedimentation rate
• volcanic ash analysis

詳細情報

• CRID: 1390001206237449472
• NII論文ID: 110006792191
• NII書誌ID: AN00141768
• DOI: 10.5575/geosoc.114.286
• COI: 1:CAS:528:DC%2BD1cXovVGgs7s%3D
• ISSN: 13499963
• ISSN: 00167630
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/00167630
• NDL書誌ID: 9575209
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I9575209
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/geosoc/114/6/114_6_286/_pdf
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
  • KAKEN
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可