当院AKA専門外来の現状について

この論文にアクセスする

この論文をさがす

著者

抄録

【はじめに】当院では平成18年9月より腰痛や五十肩などの痛みのある方を対象に関節運動学的アプローチ(以下AKA)‐博田法を治療手段として用いた専門外来を開設した。専門外来のシステムと開設からの現状について紹介・報告する。<BR>【現状】当院の専門外来のシステムについて紹介する。完全予約制としており、日本AKA医学会認定指導医、日本AKA医学会理学・作業療法士会認定インストラクター(PT)の2名で診療に対応している。初診時にPTも同席し、神経学的所見などの理学的所見を確認後、仙腸関節機能評価を行い、AKA-博田法を用いて治療を実施する。治療反応を診ながら、2~4週に1回の頻度で治療を実施していく。所要時間は問診、評価、治療などすべてを含め、初診時は30~40分、2回目以降は20分程度である。治療請求については初診料または再診料、運動器リハビリテーション料(1)に加え、「予約に基づく診察」として、予約料を別途徴収している。次に平成18年9月1日から平成19年8月31日までに当院AKA専門外来を受診した方を対象にカルテより情報を収集したものを報告する。対象者は245名(男性96名、女性149名、平均年齢58.40歳)。当院来院時の主症状の部位は腰部197件、下肢116件、頚部55件、上肢31件、その他4件(複数回答)であった。紹介元の内訳は利用者とその家族の紹介80名、口コミ(知人・近所など)47名、インターネット36名、雑誌32名、職員の紹介23名、不明18名、他院からの紹介3名、その他6名であった。終了者は127名で、博田による診断基準で分類すると、仙腸関節機能異常55名、単純性仙腸関節炎53名、対象外9名、治療中断6名、通院困難4名であった。1年間の患者推移については外来開始月(平成18年9月)の新患数9名、治療件数30件であったが、調査終了時(平成19年8月)の新患数21名、治療件数246件であり、1年間の月平均は新患数20.58人、患者数101人、治療件数152.17件で、専門外来開設後、患者数、治療件数は常に増加傾向であった。<BR>【考察】予約料が発生することで、予約診療を断るケースはほとんど無く、また患者数が増加傾向であり、患者やその家族、口コミなどの紹介が多くを占めることから、AKA-博田法の治療効果について良好な評価を得ていると考えている。今後はより具体的な効果判定についても検討していく。今回、専門外来での対応では、質の高い治療技術の提供はもちろんのこと、それについての専門的な知識とそれを説明する能力および責任が重要であると考えられた。専門的な技術・知識とそれについての説明責任は専門外来でなくてもPTを行う上では当然必要なことであり、PTとしての「専門性」や「質」、「姿勢」について再確認するよい機会であったと考えた。<BR>

収録刊行物

  • 日本理学療法学術大会

    日本理学療法学術大会 2007(0), C0165-C0165, 2008

    公益社団法人日本理学療法士協会

各種コード

ページトップへ