大腸癌における蛍光標識固定細胞内ハイブリダイゼーション法で検索した染色体の数的異常とp53蛋白の核内蓄積および染色体17p,および18qの欠失に関する研究

この論文をさがす

抄録

金沢大学がん研究所

1)p53蛋白の異常核内蓄積と,PCNA標識率及び核DNAの異数倍体,疑異数倍体とはいずれも有意の正の相関が認められ(p<0.01),p53の突然変異が染色体の不安定性を惹起して,核異常を増幅している可能性が示唆された. 2)染色体数の変化は腫瘍間の差異及び同一腫瘍内での不均一性が高った.染色体7, 8, 10にみられた数的異常は全て染色体数の増加であった.染色体18には比較的高頻度(24%)にモノソミーが認められた. 3)p53遺伝子座のある17p及びDCC遺伝子座のある18qのLOHはそれぞれ51.7%, 63.2%にみられた. 4)染色体18のモノソミーが認められた7例中4例に18qの欠失が認められ,これらの症例では,DCC遺伝子の半接合体が存在する可能性が高かった

identifier:1996034379

収録刊行物

参考文献 (64)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ