「自分」ラベルを導入した概念地図法による概念の主観的側面を表出する新たな試み

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タイトル別名
  • A New Approach to Concept Mapping : Using the "Jibun" Label to Indicate Personal Sides of Concepts
  • ジブン ラベル オ ドウニュウ シタ ガイネン チズホウ ニ ヨル ガイネン ノ シュカンテキ ソクメン オ ヒョウシュツ スル アラタ ナ ココロミ

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抄録

<p>概念地図法は理科教育や環境教育において多様な目的で使用でき,その有効性は様々な実践で報告されている。この概念地図法を用いて作成者の概念構築の把握を図る際に,その主観的側面の把握を容易にする目的で,概念地図作成時に「自分」ラベルを導入することを試みた。この手法は,生物を題材とした学習においては更なる利点が考えられる。それは即ち,学習内容と自分自身とを関連づけてとらえることが,生物学的な内容に関する有意味学習を行うために有効な手段となることである。これは,分類学にのっとりヒトの下位に自分を位置づけ,多様な生物の中にある一種の一個体である「自分」概念を構築し,他の生物と比較することで生物概念の再構築を行うことを示す。また「自分」概念の構築は,さらに,学習の主体であり,身近な環境の中で生命活動や社会活動を営んでいる個の「自分」を振り返る契機にもなると考えられる。本研究では,複数の事例研究から,「自分」ラベルを導入した概念地図法が,理科教育や環境教育の場で,上述の利点をもつ有効な手法であることを示している。</p>

収録刊行物

  • 理科教育学研究

    理科教育学研究 45 (3), 43-50, 2005-03-01

    一般社団法人 日本理科教育学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (15)*注記

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