通風時と空調時の気流環境における温熱環境評価の特性(環境系)

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  • Characteristics of thermal environmental evaluations under airflows driven by wind force and an air conditioning system

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抄録

本研究の目的は、非定常な通風時と定常な空調時の気流環境における居住者の温熱環境評価の相違を明らかにすることにより、通風時の居住者の評価手法の開発の指針を得ることである。2006年夏季に9人の被験者を対象に実験を行い、通風時や空調時における温熱環境評価の変化の相違や各評価の特性や全身評価と体の部位別評価との一致について検討した結果、以下の知見を得た。1)通風時の評価の変化回数は空調時の変化回数の2〜10倍と多く、評価尺度の変化幅も1〜3段階で空調時の一定や1段階の変化に比べて多い。変化回数は気流感で最も多く、次いで温冷感や快適感で、乾湿感が最も少ない。2)風速0.5m/s未満の場合には通風時の温冷感や快適感は空調時よりやや暑い側や不快側に評価されており、気流感においても空調時より通風時の方が感じない側に評価されている。乾湿感では空調時に多少乾燥側の評価が見られる。3)全身評価と体の部位別評価の一致割合は両気流下において50%以下と低く、通風時は空調時より低い。一致割合は暴露部より着衣部で低く、温冷感が最も低い。

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