Read/Search this Article
Abstract
本稿は,都市の特色が建築観(人間観)の形成に大きな影響を与えていることを,都市によって育てられたとされるアンドレア・パッラーディオ(1508-1580年)の都市でのさまざまな体験を通じて,述べていこうとするものである。パッラーディオは,ヴィチェンツァにおいて幾人の師と出会い,ローマにおいて古代の遺跡に出会い,ヴェネツィアにおいて自らの建築観を成長させる建築制作に出会った。この3都市は,都市の社会的・文化的慣習によって,それぞれ異なる特色があり,パッラーディオはいわば,これらの慣習との「出会い」によって建築観を形成していったと考えられるのである。都市が建築観(人間観)に与える影響は,一建築家(一個人)の生涯にかかわるものである。したがって都市は,単に工学的に計画されるだけではなく,基礎に人間学的要素を含んでいなければならないと考えられるのである。
Journal
- 日本建築学会北陸支部研究報告集 [List of Volumes]
-
日本建築学会北陸支部研究報告集 (50), 407-410, 2007-07-15 [Table of Contents]
Architectural Institute of Japan