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Abstract
本論文は,都市近郊型の小規模林家に関する研究が1990年代以降おこなわれていない状況の中で,これらの林家の実態を優良事例調査ではなく集落調査によって明らかにし,その本来的形態である農民的林業経営が今日的に存立する条件を探ることを課題としたものである。本研究を通じて明らかにされた点は次のごとくである。(1)今日の小規模林家は,「農民的経営」のほか「自発的委託経営」「非自発的委託経営」「限界的経営」の4つの存在形態に区分できる。これらは,賃労働者化の進行度の差によって生じた諸形態であり,農民的林業経営が分解する歴史的な段階をあらわすものである。そして,これらは外国農林産物依存体制下の農・林政によってもたらされたものである。(2)農民的林業経営の存立条件は,世帯主が農業に従事しており山林労働が可能な年齢であって,余剰労働力が生じうる点にある。(3)いずれの経営においても跡継ぎ世代は賃労働者化しており,農民的林業経営の継続は困難であり特別の支援を必要とする。
Journal
- 林業経済研究 [List of Volumes]
-
林業経済研究 50(2), 21-28, 2004-07-01 [Table of Contents]
The Japanese Forest Economic Society
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