鶏肉真空調理工程における食塩の拡散

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Abstract

フランスで確立された真空調理技術はさまざまな食材に応用されているが、畜肉製品の場合、真空下62-68℃の温度帯で加温することにより、歩留まりが高く、軟らかい製品が得られる。調製にあたっての問題点の一つとして、調味コントロールの難しさがあげられている。従って本研究では、食材への調味料拡散流入量把握のために拡散係数の算出を試みた。試料には真空調理でよく用いられる鶏モモ肉を用い、食塩水溶液に浸漬して真空加熱した。また同条件で普通加熱も行い、真空加熱との比較検討も行った。水分含量、食塩濃度ともに、真空加熱および普通加熱では差が認められず、また、試料中の拡散経路となる空隙を見るために行った走査型電子顕微鏡観察においても両者に差は無かった。したがって、算出した拡散係数は両試料区でほぼ同じ値となり、真空調理試料における値はD=2.124×10(-5)cm2/sと算出された。

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