一般病棟に勤務する看護師が認識する看護の専門性に関する研究 : 臨床経験年数に焦点をあてて

書誌事項

タイトル別名
  • Study of Nursing Expertise by Nurses Working at a General Patient Wards : Focus to the Clinical Experience
  • イッパン ビョウトウ ニ キンムスル カンゴシ ガ ニンシキスル カンゴ ノ センモンセイ ニ カンスル ケンキュウ リンショウ ケイケン ネンスウ ニ ショウテン オ アテテ

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抄録

一般病棟に勤務する看護師が認識する看護の専門性を明らかにすることを目的に,1施設の一般病棟に勤務し,研究の同意が得られた20人の看護師に半構造化面接を行った.対象者を臨床経験年数によってI群(3年目~5年目),II群(6年目~10年目),III群(11年目以上)に区分し,看護の専門性の認識について,それぞれの区分における認識の特徴や相違を明らかにした.対象者の語った内容から54のコードが抽出され,一般病棟に勤務する看護師が認識する看護の専門性として,【専門的な知識の保有と追究の必要性】【知識や判断に基づいた看護の実践】【看護師としての役割の遂行】【専門性の表現が困難】の4つがコアカテゴリとして抽出された.これらから看護師は知識の保有を看護の専門性と認識し,I群は主に看護に必要な知識の保有を看護の専門性と認識しているのに対し,II群・III群の看護師は,さらに知識を実践で活用することに看護の専門性を見出し,その内容も一般的なものから個別性のある具体的なものへと変化していた.精神的援助においても,経験年数が高まるにつれより,具体的で特殊な状況で広範囲なものへと変化・拡大していることが明らかとなった.また看護師は患者擁護の立場から,医師と患者の橋渡し役を行うことも看護の専門性として認識していた.そして看護の専門性として抽出された54のコードのうち,約1/4にあたる14のコードは,看護の専門性を具体的に表現できていないコードであった.

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被引用文献 (1)*注記

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