子宮頸がん検診標本の適否状況と発見病変―Liquid based cytology法とconventional法の比較―

書誌事項

タイトル別名
  • The propriety of the gynecological mass screening-Comparison of the liquid based method and the conventional method-
  • —Comparison of the liquid based method and the conventional method—
  • —Liquid based cytology 法と conventional 法の比較—

この論文をさがす

抄録

目的 : 子宮頸がん検診の標本作製法について, Liquid based cytology (以後 LBC と記す) と直接塗抹法 (従来法) について標本の適否状況, および発見病変を比較し, LBC の有用性を検討した.<br>対象 : 平成 17, 18 年度の 2 年間に, 新潟県内で実施された検診件数 7 万 6676 件を対象とした.<br>方法 : LBC (Cervex ブラシ採取 4 万 3857 件, 綿棒採取 2896 件, スパーテル採取 2521 件, その他 758 件) と従来法 (綿棒採取 464 件, スパーテル採取 2 万 6180 件) について The Bethesda System (以後 TBS と記す) 2001 の基準と一部 TBS 方式を参考に標本適否判定を検討した. 受診歴別に初診 (LBC 1 万 1596 件, 従来法 6086 件) と再診 (繰り返し LBC 2 万 914 件, 繰り返し従来法 2 万 562 件, 従来法の後 LBC 1 万 7518 件) について発見病変を検討した.<br>成績 : 不適標本割合では, LBC は従来法に比し有意に低率であった (P<0.001). 採取器具別の比較 (綿棒とスパーテル) では, 細胞数および移行帯細胞の出現について LBC は従来法に比し有意に低率であった (P<0.001). 受診歴別の発見病変では, 初回受診者では LBC から浸潤癌が多く発見された. 再診者では, LBC を繰り返したグループからは上皮内癌 (CIS) 1 名, 浸潤癌 0 に対し, 従来法を繰り返したグループからは CIS 3 名, 浸潤癌 2 名が発見された.<br>結論 : LBC は適正標本の作製及び検診効果に優れている.

収録刊行物

被引用文献 (10)*注記

もっと見る

参考文献 (13)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ