異化の詩教育学 : 時間型の創作指導

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  • キョウイク カガク イカ ノ シ キョウイクガク ジカンガタ ノ ソウサク シドウ

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抄録

本研究は「異化の詩教育学」という仮説的な教育理論の継続研究である。本稿では、拙稿「異化の詩教育学│教材編成の理論と方法」(『島根大学教育学部紀要』第34号)で仮説的に示した教材類型の中で、「時間」型の創作指導を研究する。時間型の詩の創作指導とは、現実の時間を意識的に変容させて、詩の創作活動を活性化する指導のことである。  本稿においても、山際鈴子の実践を取り上げる。山際は、子どもたちの時間意識を対象化し、時間をモチーフとした子どもたちの詩を作り出している。山際の実践を分析してみると、時間に注目した実践には、「特定の時間型の創作指導」「ストップ型の詩の創作指導」「スローモーション型の創作の指導」「対比型の創作指導」という四つのタイプが認められる。そしてどのタイプの実践においても、子どもたちの慣習的な時間意識を、どこかで非日常化していく工夫のある点に特徴がある。本稿では、それぞれのタイプの詩の創作指導について、実践例をもとに考察する。

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