1歳児をもつ母親の育児困難感

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  • Difficulties in raising children experienced by mothers of infants
  • 1サイジ オ モツ ハハオヤ ノ イクジ コンナンカン

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抄録

目的: 1歳児をもつ母親の育児困難感の有無を把握し, 母子の属性と育児困難感の関連を明確にする. 対象: 千葉県内の協力が得られた2市に在住する1歳児をもつ全母親910名 方法: 2005年10月に無記名自記式質問紙による郵送調査を実施した. 育児困難感がある母親の把握には母子愛育会日本子ども総合研究所が作成した子ども総研式育児支援質問紙1歳児用を使用した. 結果: 分析対象は有効回答が得られた362名 (39.8%). 育児困難感がある母親は21.0% (76名) であった. その内, 育児困難感I. IIともにもっとも強いランク5である面接相談が必要とされる母親は4.4% (16名) であった. 育児困難感がない母親は79.0%で, その内訳では全くなしが45.0%であった. 母の属性7項目との関連では, 妊娠中に異常があった母親と関連がみられた (p<0.05). 子どもの属性7項目との有意な関連はなかった. 結論: 育児困難感がある母親は21%であり2000年の川井らの報告と比較して増加していた. また, 妊娠中に異常があった母親は育児困難感を持つことが明確になった. 今後は育児困難感軽減に向けた取り組みの充実が急務であり, そのためには妊娠中からの予防方法の開発, 汎用性がある育児困難感尺度の開発が必要である.

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参考文献 (29)*注記

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