運動負荷試験からみた高齢者(70歳以上)の術後合併症の予測と予防(シンポジウムI 高齢者(70歳以上)の術前評価と術後管理)

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タイトル別名
  • The prediction of postoperative complication in over 70years : By use of exercise testing

抄録

運動負荷試験は心肺機能をふくめた予備力の判定に有効な検査方法である.我々は術前の運動負荷試験結果を中心に,術後合併症の予測を検討した.対象は肺葉切除以上の手術を施行した,70歳以上の症例23例と69歳以下の41例を用い,以下の結論をえた.1)70歳以上の肺切除症例は69歳以下にくらべ術後予測VCやFEV_<1.0>だけではなく,運動負荷試験により,より正確に術後合併症を予測することが可能である.2)70歳以上の術後合併症を予測する検査値は,(1) V_<O_2>max<500ml/min/m^2, (2)最大心拍出量(COmax)/安静時心拍出量(COrest)<200%, (3)運動負荷中のV_<O_2>/V_E最大値く40ml/lと考えられた.3)上記のいずれも低値をしめす症例では特に術後合併症が多く,充分な術前検査と術前治療を要する.

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