6~12歳時の経年的口蓋形態変化に関する研究

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  • A study on change of palate form in ages 6-12 years

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抄録

本研究では,格子パターン投影型三次元計測システムを使用して同一個体の6~12歳の1年ごとの長期にわたる経年資料を用い,口蓋の成長発育について詳細に検討したので報告する.経年的資料は,同一個体における6~12歳の1年ごとに採られた30症例の上顎石膏模型を用い,口蓋容積,口蓋幅径,口蓋高径の計測を行った.I.口蓋幅径では,犬歯部が7~8歳時で有意に増加,第二小臼歯部が9~10歳時で有意に増加,そして第一大臼歯部が7~11歳時で有意に増加していた.II.口蓋高径では,第一大臼歯部が10~11歳時で有意に増加していた.III.後方部容積では経年的に増加傾向がみられ,10~11歳時で有意な増加が認められた.以上より,乳歯列期から永久歯列期にかけての特徴的な口蓋成長は,10~11歳時において,第一大臼歯部周辺である口蓋後方部の口蓋高径および口蓋幅径が著しく増加することにより,口蓋後方部容積が有意に増加することを示唆した.

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