免疫組織学的に細胆管細胞癌と考えられた１例

• 石上 俊一

  大津赤十字病院外科部

• 馬場 信雄

  大津赤十字病院外科部

• 雑賀 興慶

  大津赤十字病院病理部

• 北口 和彦

  大津赤十字病院外科部

• 崎久保 守人

  大津赤十字病院外科部

• 浦 克明

  大津赤十字病院外科部

• 平良 薫

  大津赤十字病院外科部

• 大江 秀明

  大津赤十字病院外科部

• 吉川 明

  大津赤十字病院外科部

• 田村 淳

  大津赤十字病院外科部

書誌事項

タイトル別名

• A Case of Cholangiolocellular Carcinoma Speculated Immunohistochemically

抄録

症例はB型肝炎の既往がある59歳の男性で，肝S7-8に増大する径5 cmの腫瘍を指摘された．CTや血管造影検査では，腫瘍辺縁が早期に濃染したが中心部は造影されなかった．Cholangiocellular carcinoma（以下，CCC）の診断で肝右葉切除術が施行された．被膜形成のない白色充実性の硬い腫瘍で，cholangiolocellular carcinoma（以下，CoCC）以外にCCCやhepatocellular carcinoma（以下，HCC）の成分が混在していた．PAS（−），Alcian blue（±），サイトケラチン（以下，CK）-7（＋），CK-19（＋），CK-8（＋），Hep-Par1（−）であった．Epithelial membrane antigen（以下，EMA）の染色性から，CCCへの分化を伴うCoCCと診断された．術後に一旦正常化した腫瘍マーカーは，2年後に縦隔リンパ節転移や多発肺転移，癌性胸膜炎の出現とともに再上昇し，患者は術後3年3か月で死亡した．CoCCや混合型肝癌はいずれもhepatic progenitor cells由来と考えられており，同一の病態である可能性がある．

収録刊行物

• 日本消化器外科学会雑誌

  日本消化器外科学会雑誌 42 (6), 657-662, 2009

  一般社団法人 日本消化器外科学会

キーワード

• cholangiolocellular carcinoma
• Immunohistochemistry
• Epithelial membrane antigen (EMA)

詳細情報

• CRID: 1390001204916739712
• NII論文ID: 110007226787
• NII書誌ID: AN00192066
• DOI: 10.5833/jjgs.42.657
• ISSN: 13489372
• ISSN: 03869768
• ISSN: http://id.crossref.org/issn/03869768
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjgs/42/6/42_42.657/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2009214835
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可