腹腔内desmoplastic small round cell tumorの1例

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  • Intra-Abdominal Desmoplastic Small Round Cell Tumor Report of a Case

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抄録

症例は24歳の男性で,腹痛を主訴に近医を受診し腹部腫瘤,肝転移を指摘され当院紹介受診となった.腹部造影CTにて上腹部,直腸膀胱窩に最大径約90 mm大の充実性腫瘍を認め,肝両葉に多発転移巣を認めた.腫瘍マーカーはCA125:100 U/ml,NSE:83.4 ng/mlと高値であった.穿刺吸引細胞診では確定診断がつかず,開腹生検を施行した.大網はomental cakeの状態で腹腔内に多発腫瘍を認めた.切除検体の免疫染色検査の結果,desmoplastic small round cell tumor(以下,DSRCT)と診断された.P6 regimenにのっとり化学療法を5コース施行.2コース終了後には肝転移巣,腹部腫瘍とも縮小を認め,腫瘍マーカーの低下を認めた.その後,次第に腫瘍は増大し診断より7か月で原病死した.DSRCTは本邦ではまれであるが若年者の腹部腫瘍の鑑別診断として本疾患も念頭におく必要があると考えられる.

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参考文献 (48)*注記

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