熟練者が研いだ包丁の刃先形状と官能評価との関係
書誌事項
- タイトル別名
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- Relationship Between the Edge Shape and Sensory Evaluation of Japanese Kitchen Knives Sharpened by Experts
- ジュクレンシャ ガ トイダ ホウチョウ ノ ハサキ ケイジョウ ト カンノウ ヒョウカ ト ノ カンケイ
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抄録
和包丁における,様々な刃先形状と官能評価の関係を明らかにするために,熟練者が研いだ4つの完成度(50%,70%,80%,100%)の包丁について,刃先粗さ,“切れ味”および“研ぎ味”を測定し,これらの項目間の関係を調査した。顕微鏡写真から測定された刃先粗さに関しては,70%の刃先は他の完成度のものよりも粗かった,その一方で100%の包丁は最も刃先粗さが小さかった。レーザー変位計を用いて測定した刃表面粗さと刃先角度は,完成度間で類似した傾向が認められた。“切れ味”および“研ぎ味”については,シェッフェの一対比較法を用いて評価を行った結果,100%の包丁が他の完成度に比べて高い点数を示した。100%の包丁の切れ味は50%の包丁に比べて高い値を示したが,包丁の刃先粗さは100%の包丁が小さかった。また,刃先粗さは“切れ味”との関係において有意な負の相関(p<0.05)が認められた。このように,表面粗さや刃先角度の変化が比較的小さいとき,刃先の細かい粗さが“切れ味”を向上させることが示唆された。
収録刊行物
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- 日本調理科学会誌
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日本調理科学会誌 42 (2), 123-128, 2009
一般社団法人 日本調理科学会
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詳細情報
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- CRID
- 1390001205504208000
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- NII論文ID
- 110007227693
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- NII書誌ID
- AN10471022
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- ISSN
- 21865787
- 13411535
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- NDL書誌ID
- 10283859
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- NDL-Digital
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可