放牧管理に伴う三瓶山ムラサキセンブリ(Swertia pseudochinensis)自生地の植生の変化

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タイトル別名
  • Effect of Grazing Management on the Grassland Vegetation at the Foot of Mount Sanbe in Relation to the Conservation of the Swertia pseudochinensis Population
  • ホウボク カンリ ニ トモナウ サンベサン ムラサキセンブリ Swertia pseudochinensis ジセイチ ノ ショクセイ ノ ヘンカ

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抄録

ムラサキセンブリ個体群の維持保全に及ぼす放牧の影響を検証するため,三瓶山麓の半自然草地において,刈払い・火入れから放牧への転換9年目の植生とムラサキセンブリの個体数を調査し,放牧初年の結果と比較した。1996年の放牧開始当初のムラサキセンブリの個体数は平均で5.8個体/m^2,最大で41個体/m^2に上ったが,放牧9年後にはほとんど確認できなかった。放牧条件下では不食木本植物の種数と被度が増大し,一方,草本植物のそれらは減少した。木本が優占するうっ閉した環境において,ムラサキセンブリ個体群の消失が進んだと推察される。したがって,放牧によりムラサキセンブリ個体群を管理する場合,火入れや刈払いを組み合わせる必要があるものと考えられる。

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参考文献 (18)*注記

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