大規模な野草地,牧草地および野草牧草混在草地に放牧した黒毛和種繁殖牛の血液性状による栄養状態の評価

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of Blood Components and Nutritional Status in Japanese Black Cows Grazed on Native, Sown and Native-sown Mixed Pastures
  • ダイキボ ナ ヤソウチ ボクソウチ オヨビ ヤソウ ボクソウ コンザイ ソウチ ニ ホウボク シタ クロゲワシュ ハンショクギュウ ノ ケツエキ セイジョウ ニ ヨル エイヨウ ジョウタイ ノ ヒョウカ

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抄録

大規模な野草地,混在草地,および牧草地(合計5牧場)に放牧した黒毛和種繁殖牛の栄養状態を,血液性状を用いて比較検討した。入牧前および夏は,いずれの草地に放牧された牛の血液性状も正常範囲にあり,栄養管理上,問題はないと判断された。しかし,秋は,牧草地に比べ野草地で血中遊離脂肪酸および尿素窒素濃度の上昇がみられ,エネルギー摂取量の不足が懸念された。また,野草地では夏から秋にかけての血中無機リン濃度が低く,リン摂取量の不足が示唆された。混在草地でも草のCP含量が高い草地では,秋の血中尿素窒素濃度の上昇が示唆された。しかし,混在草地ではグルコースおよび無機リン濃度の結果からエネルギーおよびリン摂取量は不足しないことが示唆された。これらのことから,野草地のみを利用した放牧では牧草地や混在草地に比べ,栄養管理上の問題が起こりやすいものと考えられた。

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