特殊教育諸学校幼稚部における個別の指導計画に関する調査研究 : 現状と今後の課題

書誌事項

タイトル別名
  • Individual Teaching Plans for Departments of Early Childhood in Special Schools in Japan : Current Status and Challenges
  • トクシュ キョウイク ショガッコウ ヨウチブ ニ オケル コベツ ノ シドウ ケイカク ニ カンスル チョウサ ケンキュウ ゲンジョウ ト コンゴ ノ カダイ

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抄録

本研究では、特殊教育諸学校幼稚部において現在行われている個別の指導計画書の作成と活用に関する具体的な内容を検討し、特殊教育諸学校幼稚部の学校種別の特徴および今後の課題を明らかにするために、特殊教育諸学校幼稚部171校すべてを対象に質問紙調査を行った。その結果、ほぼ100%の幼稚部において個別の指導計画が作成されており、個別の指導計画の書式として最も多かったのは、聾以外のすべての学校種では「自立活動タイプと指導の形態タイプ」の混合タイプであったのに対し、聾では「自立活動タイプ」であった。また、個別の指導計画書の活用においては、知的の90%が「非常に活用されている」と回答された一方で、肢体67%、盲52%、聾64%で「少し活用されている」と回答された。さらに、すべての学校種において、「各幼児に的確な発達課題を引き出す作業」について一番難しく感じており、改善点として多く挙げられたのは、知的と肢体の場合は、「書式の内容の補充や修正」であったのに対し、盲と聾の場合は、「日常生活での活用度を高めること」であり、学校種ごとに若干違いがみられた。

収録刊行物

  • 特殊教育学研究

    特殊教育学研究 45 (4), 205-215, 2007

    一般社団法人 日本特殊教育学会

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