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- 余 東
- 京都府立大学大学院生命環境科学研究科
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- 戸田 雄太
- 京都府立大学大学院生命環境科学研究科
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- 桑田 光作
- ヤマキ株式会社開発本部
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- クルス アンドレフレイリ
- 京都府立大学大学院生命環境科学研究科
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- 石井 孝昭
- 京都府立大学大学院生命環境科学研究科
書誌事項
- タイトル別名
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- Effect of Volatile Compounds in Shoots and Leaves of Bahiagrass, Vulpia myuros and Vulpia megalura on the Growth of Several Kinds of Soil-borne Plant Pathogens and Beneficial Microorganisms
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抄録
バヒアグラス,ナギナタガヤおよびオオナギナタガヤ茎葉からの揮発性成分をヘッド・スペース法によるガスクロマトグラフ-マススペクトロメトリーで分析した。その結果,ノナノール,2-エチル-1-ヘキサノール,2-メチル-1-プロパノール,ノナン酸エチルエステルおよびオクタン酸エチルエステルなどの5種類の揮発性成分が検出された.また,この内の主要な5種類の揮発性成分については定量も行った.さらに,これらの揮発性成分が数種類の土壌病原菌および有益微生物の生長に及ぼす影響を調査したところ,いずれの揮発性成分もFusarium oxysporum f.sp. lactucae,Rhizoctonia solaniおよびRosellinia necatrixのような土壌病原菌の生長を抑制した。特に,2-エチル-1-ヘキサノールの生長抑制効果は大であった.しかし,Bacillus subtilis,Burkholderia cepacia,Paenibacillus polymyxaおよびPseudomonas stutzeriのような有益な細菌に対して,これらの揮発性成分は生長を阻害しなかった.むしろいくつかの揮発成分はこれらの有益な細菌の生長を促進する傾向を示した.さらに,植物の根に共生し,その植物の生長を助ける糸状菌であるアーバスキュラー菌根(AM)菌,Glomus caledoniumの菌糸生長は,土壌病原菌の生長を抑制するのに十分な揮発成分濃度で抑制されることはなかった.これらの結果は,果樹園の草生化に有利な草であるバヒアグラス,ナギナタガヤおよびオオナギナタガヤが,これらの草で増殖する有益な細菌やAM菌に対してはほとんど害を及ばさないが,土壌病原菌に対しては強い抑制効果を有することを示唆している.
収録刊行物
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- 農業生産技術管理学会誌
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農業生産技術管理学会誌 16 (1), 29-35, 2009-07-15
農業生産技術管理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001288130156800
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- NII論文ID
- 110007331167
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- NII書誌ID
- AA11646210
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- ISSN
- 24242403
- 13410156
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- 本文言語コード
- en
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可