腹部結核の２例：診断におけるＱｕａｎｔｉＦＥＲＯＮ　ＴＢ‐２Ｇの有用性

• 田中 栄治

  熊本労災病院外科

• 森田 圭介

  熊本労災病院外科

• 飯坂 正義

  熊本労災病院外科

• 上村 眞一郎

  熊本労災病院外科

• 井上 克彦

  熊本労災病院外科

• 坂井 良成

  熊本労災病院内科

• 伊藤 清隆

  熊本労災病院内科

• 栗脇 一三

  熊本労災病院病理科

書誌事項

タイトル別名

• Two Cases of Abdominal Tuberculosis: The Usefulness of QuantiFERONR TB-2 G for Diagnosis

抄録

本邦において結核は依然として主要な感染症であり，その約20％が肺外結核であるが，しばしば診断に苦慮する．最近，結核の診断に用いられるようになった検査法QuantiFERON^® TB-2G（以下，QFT）が，診断に有用であったと思われた腹部結核の2症例を経験したので報告する．1例は腹部腫瘤のある75歳の女性で，CTにて下腹部と肝臓に多房性の腫瘤を認め，肺門リンパ節の腫大や左副腎腫瘤も認めた．悪性疾患を疑わせる臨床像を示していた．開腹生検でも診断がつかなかったが，QFTが陽性を示し，結核の診断となった．2例目は急性腹膜炎の73歳の女性で，CTにて腹部腫瘤を指摘されていた．過去2回の炎症性腫瘤に対する腸切除の既往があり，QFTの結果を含めて総合的に結核と診断した．外科領域において腹部結核が鑑別に挙がることも多いが，このような場合にQFTは非常に有用な検査であると考えられる．

収録刊行物

• 日本消化器外科学会雑誌

  日本消化器外科学会雑誌 42 (8), 1442-1447, 2009

  一般社団法人 日本消化器外科学会

キーワード

• QuantiFERON
• tuberculosis

詳細情報

• CRID: 1390001204918126208
• NII論文ID: 130004560497
• NII論文ID: 110007340400
• NII書誌ID: AN00192066
• DOI: 10.5833/jjgs.42.1442
• ISSN: 13489372
• ISSN: 03869768
• Web Site: https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjgs/42/8/42_42.1442/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2009288091
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可