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タイトル別名
  • A Case of Choledochocele
  • 症例報告 総胆管瘤の1例
  • ショウレイ ホウコク ソウタンカンリュウ ノ 1レイ

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抄録

まれな総胆管瘤を経験したので文献的考察を加えて報告する.症例は7歳,男児.腹痛・嘔吐で発症し,AMY高値のため急性膵炎の診断で入院となった.超音波検査,MRCPでは総胆管,共通管の拡張を認め,共通管内にはタンパク栓と考えられる陰影が存在した.先天性胆道拡張症の診断で手術を施行した.術中胆道造影と胆道鏡ではタンパク栓は認めず,主乳頭のorificeが開口していないため,十二指腸を切開して検索したところ総胆管瘤を認めた.手術は肝外胆道切除と胆道再建に加えて経十二指腸的乳頭形成術を施行した.本例は戸谷IV-B型に相当する.総胆管瘤の分類では,神澤らは胆汁・膵液の流出動態で3つに分類しており,その中の共通管拡張型に相当し,胆管・膵管合流異常症に類似する.本症を見逃さないためには術前の詳細な検討と主乳頭開口部の開通・形態を確認することが重要である.

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参考文献 (22)*注記

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