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Abstract
演者はかねてから、次の3つの点に目標をおいて、冷却装置付電子顕微鏡の利用をもくろんでいた。1)細胞を乾燥せず生のまゝ電子顕微鏡で観察すること。2)微生物に於ける細胞内凍結の有無を確かめること。3)凍結乾燥過程の微視的観察 これらのうち1)と2)は技術的な困難のためにまだ成功するに至らないが、3)は最近の装置の改良に伴つて、ある程度観察が可能となり、特に16ミリ映画による撮影で、乾燥過程の動態が記録されるようになつた例えば酵母の蒸溜水浮遊液をカーボン・コロジウム膜上に噴霧して液体空気中で急速凍結させた試料で、ある細胞は、周囲の氷晶が昇華によつて消失しても、暫らくは電子線を透過せずdenseであり、やがて透過するようになつて海綿状の円部構造がみえてくる。このような細胞では凍結時の形態をそのまゝ保ち殆んど欠損などはみとめられない。ところが他の細胞では、周囲の氷晶の昇華と平行して細胞内部構造が早くからはつきりみえてくることがある。この種の細胞の乾燥後の形態をみると膜構造乃至内部構造の破壊が著しい。またゼラチン溶液又はブドウ糖溶液の酵母浮遊液を用いて同様の観察を行つたものでは、細胞周囲にゼラチン又はブドウ糖からなると思われる網状構造がみとめられ、細胞自身はdenseで内部構造はみとめにくかつた。
Journal
- 凍結及び乾燥研究会記録 [List of Volumes]
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凍結及び乾燥研究会記録 4, 15-20, 1961-04-08 [Table of Contents]
Japanese Society for Cryobiology and Cryotechnology