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Abstract
前報では、乾燥過程での細胞試料中の部位による含水率と生残率の消長について述べた。その後更に実験方法を改善し各種の条件について吟味した結果、含水率に於ては、ほゞ前回の報告と同様、乾燥の進行とともに順次低下してゆく過程が確認されたが、生残率では特に酵母に於て一定の傾向が得られなかつた。酵母と大腸菌との比較では、含水率も生残率も前者が低いことは既知の通りであり、菌浮遊液の媒質の比較では、蒸溜水と1%ゼラチン溶液はほゞ似たような成績であつたが、5%ブドウ糖溶液ではやゝ異つた傾向を示した。次に前回も報告したところの薄片標本による血清の凍結状態及び凍結乾燥状態の形態的観察を更に進めて各種菌体浮遊液についてしらべてみた結果、基本的にはいずれも大差のない構造や経過を示した。たゞ生成される氷のgrainは媒質の種類によつて大さが異り、5%ブドウ糖浮遊液が最も大きく、蒸溜水浮遊液が最も小さかつた。今回はこれらの結果の外に、冷却装置付電子顕微鏡による細胞の乾燥過程或は普通電子顕微鏡による乾燥細胞の観察等をも綜合して、細胞よりの脱水の機構について考察を進めてみたい。
Journal
- 凍結及び乾燥研究会記録 [List of Volumes]
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凍結及び乾燥研究会記録 4, 20-30, 1961-04-08 [Table of Contents]
Japanese Society for Cryobiology and Cryotechnology