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Abstract
生体は凍結によって障害を与えられるが、此の障害が生体のどの部分にどの様にして起るかはよくわかっていない。演者等は酵母細胞の呼吸能と増殖性が必ずしもパラレルな障害を受けるものでない事に注目し、呼吸能よりも障害度の大きいと考えられる増殖能の面から障害の機構を解明しようとした。細胞の増殖が核酸の合成と密接な関連を持つことはよく知られたことであるが,凍結融解処理を行なった細胞浮遊液単位当りの核酸合成量は、細胞の障害の度合に応じて減少することが見出された。また死滅するまでの障害を受けなかった細胞であっても、増殖に当ってlag phaseが長くなるということについても此の遅れに丁度対応してDNAの合成開始に遅れが生ずるという事実から,凍結障害の場合にもその増殖能と核酸合成能との間に密接な関連を有することが見出された。更にQgur, Raser法によって抽出した核酸のRNA fractionに付随して来る燐酸化合物の燐が凍結融解処理によって消失しRNAの増殖が始まると共に再び増して来ることが見出されたので、この燐酸化合物と核酸との間に於ける関連性を調べた。
Journal
- 凍結及び乾燥研究会記録 [List of Volumes]
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凍結及び乾燥研究会記録 5, 82-89, 1962-04-07 [Table of Contents]
Japanese Society for Cryobiology and Cryotechnology