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Abstract
血球の凍結乾燥は、多くの研究者の試みにも拘らず、まだ成功の域に達していない。我々の研究室に於ても、曾って超急速凍結による乾燥が企てられたが、成果をあげるに至らなかった。従って、この種の細胞の凍結乾燥を試みるに当っては、基礎的な立場から着実に檢討を進めて行く必要が痛感させられる。その第一段階として、先ず、凍結並に乾燥過程に於ける溶血と細胞の形態との関係、及び凍結保持温度の吟味を行った。即ち、観察に便なようにカバー・グラスとアルミ箔とに挾んだウキギの血液の薄層を、各種の温度で凍結させ,そのまま融解して溶血をはかり、凍結温度-溶血曲線をもとめた。一方、同一条件の試料を乾燥し、光学並に電子顕微鏡的に細胞の形態を観察した結果、緩慢凍結のもので収縮像、急速凍結のもので非収縮像を多くみとめた。また、-50℃、-150℃凍結試料では、血漿の再結晶温度は-15℃付近にあるにも拘らず、一旦-50℃以上まで加温してから(その温度に5分間放置)融解すると、溶血度の強くなることがわかった。このことから、細胞に対する氷晶の変化の影響はかなり低温で現われることが想像された。
Journal
- 凍結及び乾燥研究会記録 [List of Volumes]
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凍結及び乾燥研究会記録 7, 16-23, 1963-04-09 [Table of Contents]
Japanese Society for Cryobiology and Cryotechnology