中枢神経病変に対するMR DSAの臨床有用性に関する研究

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  • Analysis of Clinical Usefulness of MR Digital Subtraction Angiography in the Diagnosis of Intracranial Lesions

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抄録

MRIのT1強調型の高速連続撮像法とGd造影剤のボーラス注入の組み合わせによるMR digital subtraction angiography (MR DSA)を脳動静脈奇形,脳腫瘍(実質内及び実質外腫瘍)ならびにその他の血管性病変の診断に応用し,臨床的有用性を検討した。脳動静脈奇形例では19例の全例でfeeder, nidus, drainerの各構造の血行動態の観察が可能であった。脳腫瘍例については全70例中55例で腫瘍濃染がMR DSA像にて確認できた。脳血管造影像との比較では25例中21例で濃染像のパターンには対応がみられた。その他の血管性病変の10例では病変の存在および形態について他検査と脳表静脈血栓症の1例以外で一致していた。MR DSAは血管性病変の血行動態と腫瘍性病変の増強パターンの把握が可能であり,通常のMRI検査に付加することで重要な診断上の情報を低侵襲でもたらす有用な手法と考えられた。

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