戦後日本の機械大企業における長期政権

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タイトル別名
  • Long Term Administration of CEO in Japanese Big Companies of Postwar Machinery Industry
  • センゴ ニホン ノ キカイ ダイ キギョウ ニ オケル チョウキ セイケン

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抄録

戦後の日本企業はどのように経営されていたのだろうか。企業間競争こそが高度成長の牽引力であったと考えられるが、その競争を推進した経営者は誰だったのだろうか。戦後日本経済の成長以上の成長をしてきたと考えられる企業の経営と経営者について, 特に機械産業の大企業の経営者について分析する。対象は一般機械・電気機械・輸送用機械・精密機械の四産業である。企業の対象としては, その四産業を主たる事業分野とする, 2005年度の連結売上高6000億円以上の大企業52社とした。1955年度から50年間に, これらの現在の大企業がどのように経営され, どのように成長してきたか。顕著な特徴の現われる, その当時の社長の在任期間に着目する。このことが, 最大のファクト・ファインディングである。対象50人中44人の在任期間が, 10年超である。この当時の社長の在任期間が長かった, 言わば「長期政権」だったのである。これは, 創業者(ダイキン工業など)であろうと専門経営者(IHIなど)であろうと共通する, この時期の特徴である。44人の社長を, その特徴から見た類型では, 創業者12人, 同族4人, 内部昇進の専門経営者14人, その他14人となっている。

収録刊行物

  • 經濟學研究

    經濟學研究 59 (3), 1-12, 2009-12-10

    北海道大学大学院経済学研究科

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