Astro-E2 衛星搭載硬X線検出器(HXD-II)の放射化バックグラウンド特性
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- 村島 未生
- 東京大学
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- 川原田 円
- 東京大学
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- 国分 紀秀
- 東京大学
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- 岡田 祐
- 東京大学
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- 牧島 一夫
- 東京大学,理化学研究所
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- 井上 北斗
- 東京大学,宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部
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- 小林 謙仁
- 東京大学,宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部
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- 三谷 烈史
- 東京大学,宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部
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- 中澤 知洋
- 宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部
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- 高橋 忠幸
- 東京大学,宇宙航空研究開発機構・宇宙科学研究本部
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- 洪 秀徴
- 埼玉大学,理化学研究所
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- 寺田 幸功
- 理化学研究所
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- 宮坂 浩正
- California Institute of Technology
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- 山岡 和貴
- 青山学院大学
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- 川添 哲志
- 広島大学
書誌事項
- タイトル別名
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- Activation Background of the Hard X-ray Detector II(HXD-II)Onboard Astro-E2
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抄録
Astro-E2 衛星に搭載される硬X線検出器(Hard X-ray Detector II, HXD-II)は,10keVから600keVの領域での宇宙硬X線の観測を行う.その最大の特徴は,アクティブシールドによる反同時計数など,さまざまな工夫を凝らした徹底した低バックグラウンド化であり,それによって従来の検出器よりも1桁良い感度を達成すると期待される.こうして低バックグラウンド化を図ったあと,最後に残るのは,地磁場に捕捉された100MeV程度の陽子によって引き起こされる放射化バックグラウンドである.HXD-IIが期待通りの性能を発揮するためには,この放射化バックグラウンドを正確に見積もって差し引くことが必須である.軌道上での放射化バックグラウンドを物理的に正しく解釈するためには,予め,その特性を地上試験によって確かめておくことが有効である.そこで我々は,加速器を用いて,衛星軌道上の環境を模擬した100MeV,210MeVの陽子を,実際に衛星搭載品と同等の検出器ユニットに照射する放射化試験を行った.照射後10分後から40日近く後まで,放射化させた検出器のバックグラウンドを,衛星搭載品と同等の回路系を用いて測定した.その結果,反同時計数が正しく動作していること,シールド部自身の放射化成分の洩れ込みは,シールドが無いときと比べて最大でも2倍程度であり,数日以上の長寿命成分については,無視できるほど低いことが確かめられた.また,1日で減衰してしまうような短寿命成分についても,1日あたりに生じると予想される放射化バックグラウンドは,最大でも照射前の内在バックグラウンドと同じ,もしくは,それより低いと分かった.
収録刊行物
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- 宇宙航空研究開発機構研究開発報告
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宇宙航空研究開発機構研究開発報告 4 1-24, 2004-10
宇宙航空研究開発機構
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1571980077435766144
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- NII論文ID
- 110007391609
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- NII書誌ID
- AA1192675X
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- ISSN
- 13491113
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles