Processes of Acclimatization to the Use of Hearing Aids by Elderly Individuals with Presbycusis

  • Oshima Ayumi
    Kanazawa University Hospital
  • Izumi Kiyoko
    Division of Health Science, Graduate School of Medical Sciences, Kanazawa University
  • Hiramatu Tomoko
    Division of Health Science, Graduate School of Medical Sciences, Kanazawa University

Bibliographic Information

Other Title
  • 老人性難聴をもつ高齢者における補聴器への順応のプロセス

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Abstract

本研究は難聴高齢者における補聴器への順応のプロセスを明らかにすることを目的とした.研究の参加者は補聴器を使用して1〜5年(平均3.3±1.4年)の難聴高齢者11名(平均年齢75.6±4.2歳)であった研究方法はエスノグラフィーをもとに半構成的面接を行った.分析方法は逐語録から補聴器使用に関する語りを抽出し,共通する意味をもつものを集め抽象度のレベルによってカテゴリー化し,構造図を作成した.その結果,補聴器の順応は,使い始めの補聴器の聞こえは【一本の声に聞こえない】とし,補聴器は【使い慣れない】とする《補聴器の聞こえや使い方に戸惑う》段階から始まり,【できるだけ自分の耳で聞きたい】が関連していた.【補聴器は大事】という認識が強まり次の段階に移行していた.次に, 自分の耳に合うように調整してもらう】や【もっと自分に合う補聴器を探す】ことで《補聴器を自分に合わせようとする》段階があり,【補聴器使うのは仕方ない】と受け入れることで次の段階に移行していた.最後に,【自分の考えで使ってみるしかない】【補聴器の聞こえはこんなもんだ】【本当に聞きたい吉と要らない音との戦い】の3カテゴリー間を循環しながら使用方法を確立し,【補聴器があればこそ生活ができる】と感じる《自分で補聴器の研究をする》段階があった.難聴高齢者は【音のある世界にいたい】という思いから補聴器を使い続ける努力をしていた.以上より,高齢者が努力して補聴器を使用していることを理解し,さらに補聴器に関心をもって関わり,聞こえを補い生活できるような看護介入の視点が示唆された.

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