小児がんのターミナル期の在宅療養における母親の体験 : 家族内サブシステムの関係に焦点をあてて

  • 恩田 清美
    東京大学医学部健康学科・看護学家族看護学教室
  • 上別府 圭子
    東京大学大学院医学系研究健康科学・看護学専攻家族看護学分野
  • 杉本 陽子
    三重大学医学部看護学科母子看護学教室

書誌事項

タイトル別名
  • Mothers' Experiences during End-of-life Care at Home for Children with Cancer : Analysis by Relationships of Family Sub-systems
  • 小児がんのターミナル期の在宅療養における母親の体験--家庭内サブシステムの関係に焦点をあてて
  • ショウニ ガン ノ ターミナルキ ノ ザイタク リョウヨウ ニ オケル ハハオヤ ノ タイケン カテイ ナイ サブ システム ノ カンケイ ニ ショウテン オ アテテ

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抄録

小児がんの在宅療養は家族にとって有意義なものであると同時に家族への影響が大きい。特に母親への影響は大きいと言われている。本研究は子どものターミナル期の在宅療養を経験した母親の語りから、母親を含む家族内の各サブシステムの関係の中で、母親が各家族成員の反応をどのように体験しているかを明らかにすることを目的に行った。対象は、過去1年以内に在宅療養していたターミナル期の子供を持つ母親5例で、半構造型面接を行い得られたデータを質的に分析した。分析の結果母親の体験は、父親に対しては《感謝する》《立場を思いやる》《関係がギクシャクする》、祖父母に対しては《感謝する》《立場を思いやる》、きょうだいに対しては《感謝する》《申し訳なさを感じる》《満足する》《困惑する》《きょうだいに気がつかない》のカテゴリーが抽出された。在宅療養中の家族サブシステムの中で、母親はさまざまな体験をしていることから、各サブシステムごとに必要な家族看護支援や今後の課題が明らかになった。

収録刊行物

参考文献 (11)*注記

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