胆嚢結石・胆嚢癌を合併した輪状膵の1症例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Annular Pancreas with Cholelithiasis and Gallbladder Carcinoma

この論文をさがす

抄録

症例は81歳の女性で,上腹部痛,嘔気嘔吐で近医を受診し,胆嚢の異常を指摘され,当院内科を紹介受診となった.CT,MRCP,ERCP,胃十二指腸造影などの検査所見から,胆石症および輪状膵と診断し,手術を行った.手術は開腹胆嚢摘出術,総胆管切石術の予定で開始した.膵頭部は十二指腸前面から右側方に約2/3周取り囲んでいた.摘出胆嚢には,体部腹腔側に18×15×2 mmの隆起性病変を認めたため,No12cリンパ節とともに,迅速病理組織学的検査に提出したところ,胆嚢癌とその転移と診断された.肉眼的漿膜浸潤はなく,年齢を考慮し,D2郭清のみ追加し,手術を終了した.術後経過は良好で,術後40日目に退院,4年6か月間,無再発生存中である.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (25)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ