髄腔内化学療法後の神経毒性により不全対麻痺を呈した二症例の歩行能力と日常生活活動の経過

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タイトル別名
  • Gait and ADL Progress of Two Patients with Toxic Paraplegia due to Intrathecal Chemotherapy

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抄録

【目的】本実践報告の目的は,髄腔内化学療法後の神経毒性により不全対麻痺(L1レベル)を呈した二症例の歩行と日常生活活動(Activities of Daily Living:ADL)経過の特徴について考察を行うことである。【方法】対象症例の歩行障害発症から1年間の経過について,歩行能力はWalking Index for Spinal Cord Injury(WISCI),ADLはFunctional Independence Measure(FIM)を用い,カルテを基に後方視的に調査した。【結果】WISCIは,両症例とも,3ヵ月間をかけLevel 0から15まで改善された。FIMは発症から約2ヵ月後に症例1では48から97,症例2は77から114まで改善した。その後,WISCI・FIMともに1年後まで改善を示した。【結論】髄腔内化学療法後の神経毒性によるL1レベルの不全対麻痺患者は,歩行とADLはある一定期間に大幅に改善し,その後も長期間に渡り改善する可能性が示された。

収録刊行物

  • 理学療法学

    理学療法学 36 (7), 389-394, 2009-12-20

    日本理学療法士学会

参考文献 (17)*注記

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