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Abstract
筆者はこれまでにインドネシア首都圏の労働市場調査を継続的に実施しており, 日系大手企業, 日系中小企業, 現地資本の中小零細企業, 都市雑業などの調査例があるが, 本稿はその延長線上に華人企業の労働市場について検討してみた。華人企業(グループ)は同国の産業界で大きな影響力をもっているものの, その企業内労働市場の実態はほとんど解明されていない。首都圏の階層化した労働市場の中で, その位置づけを与えることは緊要の課題である。 首都圏内ボゴール県に立地する華人企業の調査から, 家族経営ゆえの市場の閉鎖性, 昇進=昇給ルールが不明瞭で内部労働市場が未成熟であること, 経営者親族(間接員)と生産職の極端な賃金格差, 非正規生産職の短勤続・福利厚生欠如による不安定就業, などの諸特徴が検出できた。調査企業は規模からすれば大企業に属するが, その労働市場はむしろプリブミ資本の中小企業などと共通する側面が多く, 生産職の多数を占める非正規労働者は当該国の不安定就業階層の基本的特徴を共有している。
Journal
- The economic studies [List of Volumes]
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The economic studies 59(4), 1-7, 2010-03-11 [Table of Contents]
Hokkaido University