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Abstract
本稿では, 2008年9月に実施された「酪農全国基礎調査」に基づき, 酪農経営における食品循環資源の利用動向と課題について, 酪農経営の保有する労働力数, 飼養頭数, 粗飼料自給率との関係から接近を試みた。 歴史的に食品循環資源の飼料利用が行われてきたことに加えて, 昨今の飼料価格高騰などから, 酪農経営における利用割合は60%以上となっている。 しかしながら, 酪農経営が保有する労働力数, 飼養頭数, 粗飼料自給率の側面から再整理すると, 現在のシステムの延長線上に利用拡大を展望することが困難な事態が確認された。それら数値の大小が, 食品循環資源調達の制約要因として作用しているのである。 食品循環資源の利用拡大を図るために, 政策的な支援も進められているが, 労働力数, 飼養頭数, 粗飼料自給率などからみた酪農経営の多様性に起因する問題は重視されていない内容となっている。飼料化技術の開発に加えて, 酪農経営の多様性と自助努力の限界を前提とした, 食品循環資源の飼料利用システムについて再考する必要があると言えよう。
Journal
- The economic studies [List of Volumes]
-
The economic studies 59(4), 109-126, 2010-03-11 [Table of Contents]
Hokkaido University