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抄録
水疱性類天疱瘡(bullous pemphigoid;BP)では,基底膜のヘミデスモソームのBP抗原(BP180)に自己抗体が結合することによって水疱形成を引き起こすと考えられている.このBP180は表皮細胞の基底膜側に偏在することから,細胞膜の裏打ち構造との関連が予想されるが,両者の関連については解析されていない.本研究ではBP180の主要なエピトープに相当するペプチドに対する抗体と,抗βフォドリン抗体を用いて,水疱と水疱辺縁の紅斑を含むBP皮疹部及び正常皮膚の免疫組織学的検索を行なった.BP180ペプチド抗原は正常皮膚では染色されなかったが,BP皮疹部の水疱蓋と水疱辺縁の紅斑部の表皮基底層で染色された.一方,βフォドリンはBP皮疹部の水疱とその辺縁の紅斑部の表皮基底細胞の基底膜側では染色されなかった.これらのことから,水疱と辺縁の紅斑を含むBP皮疹部におけるβフォドリンの部分的消失は,BP180を介する細胞―基質間接着の制御異常をもたらし,水疱形成の病態に関与している可能性が示唆された.
収録刊行物
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- 日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会雑誌 109 (6), 905-, 1999
公益社団法人 日本皮膚科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001205740599296
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- NII論文ID
- 130004681193
- 110007527095
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- NII書誌ID
- AN00196602
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- COI
- 1:CAS:528:DyaK1MXktVWrtr8%3D
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- ISSN
- 13468146
- 0021499X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可