皮膚筋炎合併食道癌の1切除例

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タイトル別名
  • Surgery for Esophageal Cancer associated with Dermatomyositis: A Case Study

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抄録

症例は67歳の男性で,手指,顔面の紅斑と四肢の脱力感を主訴に近医を受診した.抗Jo-1抗体陽性のため皮膚筋炎と診断され,当院内科を紹介された.全身の悪性腫瘍検索のため施行した上部消化管内視鏡検査で,胸部食道扁平上皮癌が発見された.右開胸開腹食道亜全摘,3領域リンパ節郭清,胸壁前食道胃管吻合術を施行した.食道癌の最終診断は,T3N4M0, Stage IVaで,CDDP/5-FU少量連日投与による術後化学療法を施行した.化学療法中に手指の色素沈着および掻痒感が出現し,皮膚筋炎が増悪したため,2か月間の休薬期間を要し,化学療法を完遂した.しかし,食道癌の再発とともに皮膚筋炎が再燃し,術後1年2か月で癌死した.皮膚筋炎は悪性腫瘍を高率に合併するが,食道癌合併例の報告は少ない.文献的考察を加え報告する.

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参考文献 (27)*注記

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