不確実性下の複占市場における最適撤退行動

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タイトル別名
  • Optimal Exit in Duopoly under Uncertainty
  • フカクジツセイ カ ノ フクセンシジョウ ニ オケル サイテキ テッタイ コウドウ

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抄録

本研究では,不確実性と競争の下での投資意思決定を取り扱う.市場において企業は,期待利得の最大化を目指して投資意思決定を行うと考えられる.このとき,企業が活動する市場の環境によって,期待利得はさまざまな影響を受けている.本研究では特に,不確実性と競争という環境下を考える.このような投資意思決定問題に対して,リアルオプション・アプローチとゲーム理論を融合させた研究が進んでいる.また企業の投資意思決定には,事業のライフサイクルという側面から,さまざまな段階が考えられる.例えば,初期投資,拡大・縮小,停止・再開,撤退などが考えられるが,この中でも初期投資に対しては従来研究において十分な解析がなされている.そこで本研究では,撤退の場面を考え,不確実性と競争の下での最適意思決定を解析する.具体的には,Huismanのモデルの利得関数を撤退の場面へと拡張する.従来研究においては利潤平衡から均衡が導かれたが,本研究においては利潤平衡がないにもかかわらず,均衡が成立する.また,結果の概念も従来研究と同様のものが導かれることが分かる.

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