卒業前技術演習における「多重課題演習」の成果と課題

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タイトル別名
  • Achievements and Challenges in “Multi-tasking Exercise” as a Part of the Pre-graduation Seminar on Nursing Techniques
  • ソツギョウ ゼン ギジュツ エンシュウ ニ オケル タジュウ カダイ エンシュウ ノ セイカ ト カダイ

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抄録

多重課題演習は、複数患者を受け持ちながら「与薬」「状態観察」「検査の準備」「患者の訴えへの対応」など看護業務のシミュレーションを行う演習である。今回A大学看護学科4年生を対象に卒業前技術演習でこれを実施し、演習の目標達成状況、企画の課題を明らかにすることを目的に参加学生への質問紙調査を行った。 その結果、多重課題演習に対する学生の自己評価ならびに目標達成度は低かった。しかし、学生の「できなかった」という自己評価は、自分の力量と課題を具体的に自覚することに繋がり、「援助の前には常に準備が必要であること」「あらかじめ段取りを考える必要性」「優先順位を決めるときの思考」「ミスを引き起こさないための注意」「リーダーに報告すべきこと」「落ち着きや冷静さの重要性」への理解は深まっていた。また、企画の課題は、成功体験を増やすための準備、体験回数の検討、課題に集中できる環境づくりであった。

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